効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大和郡山市庁舎の建て替え

今日の奈良新聞の一面トップに、大和郡山市庁舎が建設後54年となって老朽化し、耐震基準を満たしていないために建て替えが懸案となっていたが、予算的にも目途が立ったために今年の6月定例市議会で特別委員会が設置され、ようやく議論がスタートすることになったと報じられている。耐震基準をクリアーしていれば改修を広汎に行うということも考えられただろうが、建て替えはやむを得ないだろう。この場合、同じ場所に建てるとすれば、仮庁舎を建てるか借りる必要も出るのだが、どう対応するのだろうか。一度足を運んだことがあるが、前に小川が流れていて橋があり、それと庁舎の間に広場がある暖かい感じの庁舎だったと記憶している。検討項目は多岐に亘るだろうが、是非エネルギー効率の高いことも誇れるような建物にしてほしいものだ。そして、外部からの電力供給が止まっても庁舎機能が止まらないようにしながら、できるならば、周辺地域の建物に電力や熱を供給できないかも検討してほしい。地域電力事業の中核となるのも可能かも知れない。最近入手した海外資料で、建物と一体化した太陽光発電を設計当初から取り付けるのがこれからの新規建物の主流になるということを知ったが、コージェネレーションや蓄電池も含めて、建物自体がエネルギー源になるような構想を創り出せるだろう。そして、いろいろな高効率機器設備を組み合わせて、相互に稼動情報を交換し、全体のエネルギー効率を最大にできるシステムを導入してほしい。担当の方や庁舎建設関連企業にはぜひ、ロッキーマウンテン研究所の共同創設者であり、かって「ソフトエネルギーパス」を書いたエイモリー・ロビンスが出した、邦題「新しい火の創造」(拙訳、ダイヤモンド社)を読んで参考にしていただきたい。訳のまずさはご容赦いただかないといけないが、いま日本が、そして大和郡山市が、エネルギー消費の分野で対応する具体的な方策が詳細に述べられている。各種のエネルギーシステムを組み合わせることと、革新的発想が必要だということだ。これまでにも大和郡山市のエネルギー関連で日記を書く毎に、ご担当の方から即日コメントを戴いていることから実感していることだが、エネルギーと環境問題への対応に非常に積極的な市だ。是非全国の自治体から、そして世界から注目される内容となる検討結果が出ることを期待している。