一応関西広域小水力利用推進協議会の会員になっているお陰で、小水力発電に関係する情報が頻繁に送られてくる。ここの会員になったのは、全国小水力利用推進協議会の事務局長が長年の友人であることと、奈良県の吉野町で地域の人達が手作りのマイクロ発電事業を始めた現地を訪問して感激したことからだ。マイクロ水力発電は、電力会社の配電線に連系させるほどの規模ではなく数十からせいぜい数百ワット規模のものだ。だが、川の持つ特徴は多様であるのがこの方式の水力発電にも反映されている。関西の協議会から送られてきた山口県の報道発表の内容が面白いと思ったので紹介したい。山口県周南市で「やまぐち棚田20選」に選定されている場所での農業用水路を利用して、小水力発電設備を設置し子ども達の通学路に照明として活用しているとのニュース。同市四熊井谷の農業用水路を利用しているが、水路の落差は98センチ(メートルの間違いではない)、流量0.019m3/秒で、設置された水力発電機の発電能力は1基4.8ワット、これで点灯する照明が2基(10ワット/基)、蓄電池が付属していて、その容量が28Ah。明るい時に照明は要らないので、その間に蓄電する方式だ。事業費100万円。小水力発電が9万円、照明などが19万円、設置調整費が72万円。集落に照明が少ないため棚田に流れる水を使って発電し、通学路などを照らせないかと考えたのがきっかけだという。地域の子どもたちにも大変喜ばれており、隣接するビオトープとあわせて、環境学習の場としても活用したいという発表だ。写真を貼り付けるのも面倒なので、http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/press/201501/030115.html
で、見てほしい。こんなものかと思うほどの可愛さだ。