効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

商用水素ステーション

この15日にトヨタ自動車が発売したFCV(燃料電池自動車)「MIRAI(ミライ)」の納車が本格化する2015年1月を目指して、東京ガス燃料電池自動車向けに「練馬水素ステーション」を開設した。14年8月に着工した練馬水素ステーションは、1時間に4人乗りワゴンタイプのFCV6台分の水素を供給できる、毎時300立方メートルの供給能力がある。水素の最大貯蔵能力は600立方メートル。1台当たり約3分でフル充てんする。ここでは都市ガスから水素を製造する装置を設置するのかと思ったら、そうではなくて、水素は当面他から調達するらしい。現在、東ガスは実証試験用として、都内に2カ所の水素ステーションを配備しているが、加えて、さいたま市では製造設備付きのオンサイト型商用水素ステーションも建設中で、15年の完成を予定している。将来、練馬で利用する水素は、さいたま市の製造設備から調達する計画もあるという。自ら水素を製造するのと、流通する水素を使うのと使い分けるようだ。東京ガスに続いて、九州の西部ガスが2015年度に、燃料電池車に燃料を供給する水素ステーションを開設すると発表している。水素ステーションの設置場所は、11月に北九州市に大型液化天然ガス(LNG)基地が完成したことで、都市ガスの製造を取りやめる福北工場(福岡市)などを候補地としている。大阪ガスも同じような計画を持っているだろう。他の業界では、岩谷産業JX日鉱日石エネルギーも同様な動きを始めている。政府が6月に水素社会の実現に向けて策定した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」では、15年度内に4大都市圏を中心に100カ所程度の水素ステーションの整備を目指しているが、これに対応した動きだ。だが、燃料電池自動車は4大都市圏だけで動くわけではないから、他の都市でも同じような計画が発表されるに違いない。