効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

福島第一原発廃炉へ一歩

東京電力20日、福島第1原子力発電所4号機の使用済み核燃料プールから全ての核燃料を取り出したと報じられている。がれきの撤去から遡ると、約3年かかった4号機の取り出しが完了し、福島第1原発廃炉は一つの節目を迎えた。廃炉に向けた第一歩が具体的に進んだことになる。しかし、取り出したこの核燃料を保存するのにどのような方法と場所を設定するのだろうか。ある程度温度が下がれば、乾式キャスクに入れて保存するのかもしれないが、この方法は公式にはまだ認められていないはずだ。4号機の原子炉本体は、今後5年から10年ほどかけて、施設から放射能が減るのを待った上で解体・撤去し、最終的に更地に戻すということだが、世紀単位の時間がかかるのではないか。1,2,3号機については、核燃料が原型を留めていないから、その取り出しには時間がかかるだろう。この作業に従事する人達の放射線被ばくにも大きな課題が出てくるだろうし、福島原発事故の始末には気の遠くなるほどの時間がかかる。そのコストも結局は日本社会全体で払わなくてはならない。とはいえ、一つの作業の区切りがついたのにはホッとする気持ちが強い。