効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

小型風力発電

日本の北部には風がよく吹くので風力発電の導入ができるというのは事実だが、環境アセスメントに時間がかかったり、送電線が近くを通っていなかったりして、大型のものの導入は他国に比べて難しい。日頃から小型風力発電の可能性が案外有るのではないかと考えていたら、このほどNEDO新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、小形風力発電の部品標準化のための研究開発に着手するという発表をした。この開発を行う理由として述べられているのは、小形風力発電は、平成24年から開始された「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」における調達価格が55円/kWhと、他の再生可能エネルギーの調達価格より相対的に高く設定されているにもかかわらず、導入が殆ど進んでおらず、その主な原因は、小形風力発電を構成する部品の形式や組み合わせの多様化による風車本体のコストが高いことや、現在、小形風力発電に用いるパワーコンディショナー(PCS)の認証制度がないために電力会社との協議に時間を要していることが考えられるということだ。具体的には、定格出力3kW、5kW、10kWなどを想定し、1)システム構成の見直しによる小形風力用発電機の開発、2)水平軸風車や垂直軸風車など多様な小形風車特性を考慮した、小形風力発電システム用PCSの開発、3)単柱方式やトラス構造など発電容量に応じた支柱の開発などにより、部品の標準化を行うとしている。山地などには昔から風の道といわれるところがあるし、都会ではビル風が強いところも多い。この風況を調べれば、小型風力発電に適したところが多いのではないだろうか。この研究が実のある成果を出すことを期待している。