効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大阪ガスが関東で発電事業

大阪ガスは丸紅と首都圏に石炭火力発電所を新設することで基本合意した。大阪ガスはこれまでにも自社保有LNGを使った発電を行い、関西電力への卸供給もすると同時に、新電力であるENNET社を通じて一般消費者への電力供給を行ってきた。大阪ガスは愛知県以西に計180万キロワットの発電能力を持つ。海外にも発電事業を持っていて、いまでは本体の営業利益の3割が電力事業によるものだ。今回の大阪ガスの関東進出は石炭火力であるのが目をひく。10万キロワット規模だが、2016年以降に始まる電力市場全面自由化を前提にした計画であるのは明らかだ。炭素排出量を増やすことになるのが気になるが,既存の石炭火力発電所よりも発電効率が高いだろうから、既存のものに代替するとすれば、それも許せるとも考えられる。主力のガス事業は関電との大口市場での競争が激しいうえ、関西圏のガス市場は頭打ちとなっている。ガス市場の自由化も電力市場と並行して行われるが、ここへ電力事業がどのような形で入ってくるかははっきりしない。電力会社が家庭用まで取り込もうとするのは案外難しいのではないかと思う。ガス事業の方が家庭との結びつきが器具などを通じて強いだけに、単に料金が安いから乗り換えるとは考えにくいからだ。それはともかく、日本全体のエネルギー市場の先行きが混沌としてきた。