効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

沖縄の電気料金

ひょっとしたらと思っていたことが現実になった。東京電力の家庭向け電気料金が6月、沖縄電力を抜いて全国で最も高くなると報じられている。原発事故前の2011年1月をみると、モデル家庭の料金では、発電の98%を火力で賄う 沖縄が7270円と全国で最高だった。一方で、原発の比率が約3割だった東電は、 沖縄より14%安い6257円。10社の中で3番目に安かった。これまで、沖縄電力には政策的に安く設定されていた原発からの電力がなく、また離島の沖縄は発電や送電の費用がかさむために、これまで本土より1〜2割高かったのだが、それが逆転したのだ(業務用などの料金を含めるとどうなるかは明らかではないが、同じ状況だろうと思う)。手足を縛られる原発がなく、安くなる可能性もある石炭、石油、天然ガス火力、離島などに使われるディーゼル燃料による発電だけだから、これまで通りの経営を続けることができる。原発のような安全投資も必要はないし、再稼働を想定した経営をする必要もない。また、単独の送電網を持つから、やり方によっては風力・太陽光発電の導入を増やして、特色を出すことも可能となる。沖縄の電力料金がこれから相対的にもっと安くなるとすれば、本土で電力を多く使う事業者が設備を沖縄に移動させることも考えられる。というのは、この状況が短期間で解消されるとは思えないからだ。世の中が大きく変わり始めた。