効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

スマートメーターと新電力

これからスマートメーター(次世代デジタル電力量計)の取付を各電力会社が進めていくことになっている。このメーターが取り付けられれば,日本の場合30分毎に取付先ユーザーの使用電力量を測定して、何らかの通信方式を使って電力会社がそのデータを集めることができるようになる。以前から気になっていたのは、2016年に想定されている電力市場の全面自由化が実施されたときに、このデータを今の電力会社の競争相手となる新電力が利用できるのかどうかということだった。これについて最近、東京電力はこのデータを新電力には6時間毎でないと提供できないと主張していると報じられている。新電力事業者は、電力会社から切り替えたユーザーへの電力供給について、30分単位で消費量と供給量を一致させる、いわゆる30分同時同量の義務を負っている。電力会社の送配電線を利用しているからだ。新電力に30分毎のデータを使わせることは、情報システムの制約からできないという東京電力の主張は明らかに新電力への嫌がらせだと思う。新電力は送電線の利用料(託送料金)を電力会社に支払っているが、ある程度の費用負担を前提にすれば,最近のデータ処理技術の進歩を見れば、30分毎に採取したデータは提供できるはずだ。