効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電の認定取り消し

2012年7月に日本でも導入された再生可能エネルギーによる発電から得られた電力を一般電力コストより高く、しかも20年間(10年間もある)買い取る固定価格買取制度が導入されたが、価格が特に高く設定された太陽光発電(42円/kWh)について、その制度の認定を経済産業省から得るのに申請が殺到した。ところが、実際に稼動に入る基数がなかなか伸びず、太陽光発電の設備価格が急速に下がるのを待って設置を遅らせる、中には申請を受けた設備を転売する業者もいるとされていた。12年度に認定を受けながら発電を始めていないなどの問題がある事業は738万キロワット分(1643件)。認定を受けた事業全体の発電容量の半分近くになっている。
これを受けて、経産省は、発電の認定を受けたのに事業を進めようとしない約670件の業者の認定を取り消すことになったようだ。発電用の土地と設備のいずれかしか準備していない約780件についても、8月末までに両方を確保しなければ認定を取り消す方針だ。このような悪徳事業者が出る可能性が高いことは制度の設定の時に予想できたはずだが、認定制度に発電開始の期限を準備していなかった経産省にも一半の責任はあるだろう。また、稼動が開始されていない設備の中には、気の毒な事情でそうなってしまったものもあると聞く。2013年度には太陽光発電の買取価格は38円に下がり、2014年度には30円台の前半にまで下がると言われている。太陽光パネルの価格は大きく下がっているが、取付材料や取付作業のコストはなかなか下がらないから、設備コスト全体の下がり方は緩やかになるはず。その状況の中で太陽光発電の認定申請数が2014年度にどれほどになるか、少し気にしている。メガソーラーのプロジェクト数が下がることは間違いない。そして、今後は一件当たりの発電規模が小さい建物の屋根設置型のものが中心になっていくだろうと思う。