効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ロシアの自然エネルギー

最近読んだ情報によると、欧米、中国に続いてロシアの自然エネルギー導入が急増する可能性があるようだ。ただ、国土が広大で送電系統が絶対的に不足しているために、かなり政策的に引っ張らないとならないのだが、石油・天然ガスの産出国として、その自家消費を抑えて輸出に回すことができるようにしたいとロシア政府は考え始めているらしい。また自然エネルギーからの電力を欧州に輸出する考えもあるという。自然エネルギーのポテンシャルは極めて大きいのだが、これまで政策的な推進策がとられてこなかった状況が変わるという。そうなれば、国土全体にスマートグリッドの拡充を行い、風力、太陽光による発電を受け入れることができれば、その発電量は膨大なものとなるだろう。ただ、潜在量の大きい地域に容量の大きな送電系統があるかどうかが課題となる。
Ernst & Youngの情報では、ロシアが昨年5月、2020年までに自然エネルギーの規模(大規模水力は除く)を6.2 GWにするという目標を設定したそうだ。これが実現すれば、ロシアの電力消費の2.5%に相当し、現在の0.8%から大幅な拡大となる。これまで、2020年の目標として4%を自然エネルギーからとしていたが、これを現実性のあるものに設定し直したようだ。2012年末での自然エネルギー発電規模は僅か1GWで、それも大部分は小水力によるものしかなかった。(大規模水力発電は45GWを保有している) ロシア政府は投資支援を具体的に進めようとしているが、海外からの投資が増えるかどうかについては不確定要素が大きいともいわれる。当面は太陽光発電に成果が出るような気配で進展中らしい。太陽光ブームがロシアにも出現するかどうか、これからの動向を眺める必要があるだろう。