効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

落差不要の小水力発電

西広域小水力推進協議会から毎日のように小水力発電に関する情報が送られてくる。日本での動きがよく分かって有り難い。今日の情報の中に、なるほど、と感心するものがあった。黒部市の川端鉄工が、風呂や洗面所の栓を抜いた時にできる「渦」に着目した小水力発電装置を国内で初めて実用化し、「川端式たらい型水車」と名付けたというものだ。直径1〜2メートルのたらいの中央に横回転する水車を付け、40センチ以上の水深と一定の水量があれば、低地の農業用水や工場の排水を活用できるというものだ。風呂で使う桶を空にして、それを水に突っ込むと周囲から水が入ってくる。その水をうまく抜いてやって、その流れで水車を回すのだろう。たらいに水が流れ込み、中央にできた渦の力で水車がぐるぐる回り始めたという説明がされている。水車には羽根が6枚。それぞれ水を受け止めやすいようカーブしている。水車は毎分40〜60回転。これをギアで4倍速して発電機につなげ、出力は50〜100ワットになるというから、目的さえ絞れば有効な電源になるだろう。小水力発電で使われるらせん水車などと比べた場合、特長はまず、段差を必要としない点。橋のように両岸からたらいを渡す懸架式を採用すれば、護岸や川底の工事もいらないというから、応用範囲は広いだろう。これが実際に設置されたところを見たいものだ。