効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

福島原発第一の廃炉

原子力規制委員会は14日、東京電力福島第1原子力発電所廃炉に向けた実施計画を認可した。汚染水対策では引き続き対応が必要としたうえで、現状では原子力災害防止や核防護上の観点から実施計画は妥当と判断したそうだ。廃炉になることは既定事実であるのだが、どのように廃炉を行うかの手順が受け入れられたことで、廃炉作業が実施できるということだろう。だがここ当面放射能に汚染された水の漏れ問題などへの対応がなされねばならず、実質的な廃炉作業に取りかかれるのはかなり先の話だろう。廃炉することにお墨付きを与えたということに過ぎないと考えるべきだろうか。
同じ新聞の報道で、福島第1原発で4月以降に汚染水の漏洩が明らかになった地下貯水槽(3号貯水槽)の底部が、設置当初に比べて最大約40センチ隆起していると東電が発表したということだ。保管されていた汚染水を地上タンクに移送した結果、地下水の浮力で押し上げられたとみられる。貯水槽の底部がゆがむと地中に漏れる恐れがある。自然の力の前には現在の技術では対応が完全にはいかないということだ。人間にはまだ地面の下のことについての理解が殆どできていないということの証左だろう。原発に限っての話ではなく、地下構造物一般についてもっと謙虚であるべきだと思った次第。