効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

八丈島の地熱発電

読売新聞で昨日出された記事で知ったのだが、東京都は、伊豆諸島・八丈島八丈町)で地熱発電による電力供給を、現在の約25%から約80%に向上させる方針を固めたそうだ。
八丈島の電力は東京電力が供給しており、この地熱発電以外の部分をディーゼル発電6ユニット、11,100キロワット、で発電している。地熱発電所の近くには500キロワットの風力発電も設置されているようだが、コスト的にも,排気ガスの問題から見ても、もしこの地熱発電能力増加が可能であれば、電力供給の安定化と環境負荷の低減に大きな改善が可能となる。八丈島には火山活動で熱せられた地下水を利用した、東京電力地熱発電所があり、発電規模は2000キロ・ワットで全島の消費電力の約25%を供給している。地熱利用なので安定した発電ができるために、ベース電源として利用されているはず。この発電所は1999年に運用を開始しているが、近く耐用年数を迎えることから、都は施設更新に合わせて発電能力を現在の約3倍の6000キロ・ワット程度まで拡大することを想定しているという。
現在の地熱発電設備は東京電力が管理運営しているから、都との関係がどうなるのかよく分からないが、都が東京電力から発電事業として分与をうけるのだろうか。記事には、都が掲げる「電力改革」の一環で2018年度の事業開始を目指している。近く専門家による委員会を設置し、民間事業者の選定などの具体的な検討に入るとされ、来年度の都予算に調査費などが盛り込まれる見通しだと報じられている。既に利用されている地熱があるのだから、新たな井戸を掘るとしても、この想定計画通りに実現するかもしれない。この島には外部からの電力供給はないのだから、自然エネルギーを最適制御するスマートコミュニティーの実証にも最適なものとなるだろう。