効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東京都庁への電力供給

東京ガスは25日、子会社が運営する「新宿地域冷暖房センター」から東京都庁舎に電力の供給を開始したそうだ。この地域はガスコージェネやガス吸収式大型空調機が電力や空調用熱源を供給している。そこから都庁の契約電力9,500kWのうち、3,000kW分を新しく賄うという。猪瀬知事が副知事時代に出たアイデアに違いない。新宿副都心地区に供給してきた電力規模は207,680kWだが、その大きな部分を都庁舎に向けることになる。この地域冷暖房センターがこれまで供給してきた区域を越えて電力を送ることになるのは、このセンターが新しい事業を始めたことを意味する。既存の供給先への送電分が少なくなるのだが、いま設置されているコージェネレーション8,500kWを、2015年度までに2万kW規模に増強する予定になっている。この規模に対応する熱需要(冷暖房、給湯)が存在するのだろう。政府のコージェネ促進策も有効に機能してのことだと思う。
このようにこれまで事業認定を受けていた地域を越えて電力供給ができるケースがこれから増えるのではないか。特に、電力料金がこれから上がることを想定すれば、ガスを燃料とするコージェネからの電力価格は相対的に低くなるはずだから。鍵は長期的な事業性を確保できるかどうかにかかっている。拡大する都市地域では、これを参考にしていろいろな検討が始まるだろう。大阪梅田の新開発地域のエネルギー供給はどうなっているのだろうか。