効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水素ステーション

経済産業省燃料電池車(FCV)の普及に向け、エネルギー事業者らが商用水素ステーションを設置する際の費用を補助する方針を固めたようだ。いま全国各地14〜5カ所で実証試験が行われているだけで、商用のものはまだ設置されていない。政府は2015年までに100カ所の整備を目指している。FCVは一充填でいまのガソリン車と同じ位の距離が走れるはずだが、その実用化には水素ステーションが普及することが不可欠。トヨタ自動車などは2015年からFCVの一般販売を開始する計画を立てている。水素を何から作るかも課題だが、まず純度の高い水素を高圧で保存、充填できる設備が水素ステーションの中核となる。FCVは燃料である水素を高圧タンクに入れているから、その圧力より高い水素を注入する。圧力を上げるのにもエネルギーを消費するから、原料も含めて水素の製造から最終消費までのCO2排出量が大きくならないように注意する必要がある。その上で現在5億〜6億円とされる設備コストが問題となるものの、FCV自体の価格もかなり高いので、その普及には多くのバリヤーがあるようだ。ステーションにも車にも当分の間公的な支援が必要。燃料電池車ではなく、水素を直接使うエンジン駆動の車も開発されていて、この車価格は既存の車よりそれほど高くはならないだろう。水素経済社会に向けて歩み出そうとしているが、前途にはクリアーすべき課題が山積している。