効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ゼンマイ式発電機

2010年2月3日に同じタイトルで書いた東洋ゼンマイが、その時に紹介した水の流れる力でゼンマイを巻き上げ、解放するときに発電する装置を実用化した。前回書いたときには、富山の螺旋水車でゼンマイを巻き上げるシステムで、2011年を目途に実用化するとのことだった。これに対するコメントでは、螺旋水車で直接発電する方が有利なのだが、水利権がからんでややこしくなるためにゼンマイで発電するようにしているということだった。この水利権も規制緩和でやりにくさは少なくなるかもしれないが。開発した装置は小さな水量でも、一度ゼンマイにエネルギーをため込むことによって、安定的な発電を可能としたのが最大の特徴だという。「ゼンマイはゆっくりでも巻くことができる特性がある。これを生かして何とか少しでも電気をつくれないかと考えた」というのが同社社長の言。ゼンマイは2つ使用。片方を解放しているときにもう一方が巻き上げを行うことで、連続して力をため込むことが可能となっている。前回にも同じ趣旨のことを書いたのだが、バネを巻き上げる歯車の耐久性が十分あれば、いろいろな応用ができそうだ。解放するときには腕時計のように一定の速度で発電機が回転するようにすることは難しいことではない。LEDを使った街路灯などであれば、負荷はほぼ一定になるから蓄電池より扱いやすいだろう。巻き上げには、交通量の多い路面で車の通過時に発生する圧力を利用するなど簡単にできるだろう。このようなレトロな技術が生かされると思うと楽しい。