効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

蓄電池で走る路面電車

大容量の蓄電池を積んで架線による給電なしで市街地を走ることができる次世代型の路面電車が実用段階に入ったと知って、もっと時間がかかると思っていたのでいささか驚きました。昨年鐵道技術研究所の見学に行ったとき、このような路面電車の開発が進んでいるのを見せて貰いました。その時に研究員の方が、蓄電池のコストが大きすぎるのが課題ですといわれたのを覚えています。路面電車はもともと直流でモーターを回していますから、技術的に大きなハードルはないとは考えていましたが、おそらく電気自動車用の蓄電池の開発に伴って、価格も大きく下がってきたのでしょう。
近畿車両と、川崎重工の2社が鐵道技術展で展示をしているようです。近畿車輛リチウムイオン電池川崎重工ニッケル水素電池を、座席の下に収納しています。多分ニッケル水素電池の重量は大きくなるでしょうが、路面電車は走行距離が長くはないし、速度を求められる電車でもないので、これで十分でしょう。充電する場所さえ確保できれば、後は寿命だけで、技術的安定度はニッケル水素電池にあると私は考えています。両方ともブレーキをかけるときに発電して充電をするようになっているのは当然のことです。充電場所に太陽光発電を設置することも考えられますし、遠方の風力発電で充電することも視野に入れることが出来ます。
新幹線技術よりも、このような架線のいらない路面電車のほうが発展途上国だけでなく米国のようなところにも魅力的な商品になるのではないかと思いました。ニューヨークの地下鉄に日本の車両が一部使われているように、日本の技術力は認められていますから、技術輸出もできるのではないでしょうか。興味あるものが登場したものです。