効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

天然ガスコージェネを電力会社が

この項目は本来8月2日にアップしたつもりでいたものだ。しかし、何かの理由で掲載されていなかったのを今日発見して、同じものを他でも出していたのでチェックしたら、そこにはきちんと掲載されていた。だから、それを改めて今日アップすることにする。一日抜けたのは残念だが、
昨日(8月1日)は天然ガス火力発電設備が、数十万キロワットでも既設の発電所への増設であれば極めて短期間に設置できることを述べた。これよりも早く発電能力を追加できる方法はないだろうか。ある。数千キロワット単位の天然ガスコージェネを東電や関電の供給エリア内に新設していくのだ。コージェネだから、熱需要があるところに設置する必要があるが、熱を必要とする工場やビル、ホテル、病院、大浴場、プールなどは幾つもあるはず。そこへ電力会社が設備をリースして、そのような取付場所の設備負担を小さくする。発電や熱のコストが、その業種にとって魅力的でなければ設置に意欲が出ないので、電力会社が大きな火力発電設備を新規増設するための予算の一部を充当する。そして、それに使う燃料は、電力会社が購入しているLNGをガス会社の供給ネットワークを借りて送る、いわゆる託送を行うのだ。このガス代は当然ガス会社のガス代より安くなるだろうから、ガス会社にとっては迷惑な話であるかもしれない。だが、緊急事態への対応として、電力、ガス事業が話し合う余地はあるだろう。電力会社がガス会社に安く新規設備分のLNGを売るという策でもよい。
標準設計ができているから、このような天然ガス発電設備の製造は数ヶ月もかからないはず。電力会社が奨励金を出して、コスト・メリットがプラスになるように設備コストを下げることもこの際ならば許されても良い。そして、発電された電力は全量電力会社が買い取る。買取価格は設備コストとの対応で、全体として設置された事業者が得をするような値段になるように工夫する。天然ガスコージェネであれば、大気汚染レベルも低いから認可は得やすい。電力会社はこれまでの大型集中主義を修正して、分散型電源も系統に増やすことを考えるべきだ。需要端に設置されるから、送配電設備を増強する必要は全くない。このあたりのコスト削減効果は意外に大きいかもしれない。