ソフトバンクの孫正義社長は２５日、１９の自治体と共同で、自然エネルギーの普及に向けた協議会を設立すると発表した。同日の会見で孫社長は、休耕田や耕作放棄地にメガソーラー（大規模太陽光発電所）を設置する「電田プロジェクト」などにより２０２０年までに国内で太陽光、風力、地熱を１・５億キロワット設置することも可能と説明。同協議会の設置により、自然エネの普及に向け課題となる規制緩和などについても提言していく考え。孫社長は「自然エネルギーを迅速に広げるきっかけにしたい」とした。
これは電気新聞のネット記事のコピー。協力する自治体が１９にまでなったとは驚き。当初聞いていた太陽光発電1000キロワット規模のものを10カ所設置すると聞いていたのが、風力や地熱まで含んだものとなっている。これまで民間で行うものに対して自治体が補助を出すのは聞いたことがあるが、民間と自治体の共同体が行うのは初めてではないか。自然エネルギー協議会は7月に設立されるらしいが、おそらくこれから再生可能エネルギーからの電力を全量買い取りする制度が来年度から発足する予定なのを受けての動きだろう。太陽光発電であれば、現在の送電系統であっても受け入れやすい。しかし、風力発電については電力会社間の連系容量を増やさなくてはならないだろうし、地熱についてはこれからボーリングして開発をしなくてはならないから可能性の段階に留まるはず。ただ、経済界有力者がリードする組織だから、政治的に効果的な動きもとれるから、面白い結果になるかもしれない。特に、事業として少なくとも赤字になるようなプロジェクトは着手しないだろうし、収益性が出るような制度改革の実現に向けて動くだろう。成果を楽しみにしたい。
