効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東北から東京へ

前に、福島原発からの電力を東京に送る送電線が遊んでいるのだから、東北地域に豊富な風を使った風力発電の電気をこの送電線経由で送ることにすれば、大量に導入できるはずだと書いた記憶がある。今日の報道で、「東北電力の海輪誠社長は24日、日本経済新聞の取材に応じ、福島県内で発電した再生可能エネルギーの受け入れ拡大を東京電力と検討していることを明らかにした。」とあるのを見て、遅きに失していると思うと同時に、この実現に向けた系統の制御整備に早く着手してほしいと思った。福島第1原子力発電所事故の対応にあたる東電の送電網の利用について協議に入ることは「政府や電力会社が積極的に議論してこなかった」と話したというが、他社の領域に踏み込んだことをするのはこれまで避けてきたことを示している。海輪社長は同時に「東電だけでなく国とも議論して、(送電施設の)用地や費用の問題に対応する。国の財政支援も必要だ」と指摘したというが、風力発電太陽光発電の設置場所から福島までの送電を行うには、この指摘のように送電線の設置コストがかかる。このコスト負担を、電力会社だけでなく、風力発電などの事業者、政府の間でどうするかもうまく調整しなくては、自然エネルギーの導入拡大への障壁は低くならないだろう。これは全国の電力会社を対象にした調整に向けた動きでなくてはならないということも重要だろう。