効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

今日の東京は穏やかな快晴。午後からの仕事の前に時間ができたので、友人に誘われて上野の東京芸術大学で開催されていた香の展へ足を運んだ。上野駅を出ると動物園前には小学生が大量にたむろしていた。その横を抜けて東京芸術大学に付属する大学美術館。いままで来たことがなかったが、立派な設備だ。そこでの展示会。香ということについては仏壇やお寺で感じる線香の香りと女性の化粧の香りぐらいしか身近には意識しない。どうも香に関する展示のイメージが湧かなかったが、入ってみて魅せられた。平安時代から香木は宝物扱いされていたし、香道というように一つの確立した芸術になっていたことを知った。昔からの絵巻物にも香を主題にしたものもある。普通に美術館で展示されていてもそれとは気がつかなかっただろう。また、香炉そのものが美しいし、その工芸品としての職人芸は見事なものだ。じっと近くから見ると細部にわたる精妙な細工には驚嘆させられた。香木できた仏像もあるとは知らなかった。これからは抹香臭いという表現の意味を考えて使わなくてはなるまい。
香の種類も多い。その表現に5本の縦棒をつなぐ横線の組み合わせが使われ、それぞれ源氏物語の各条が2つを除いて宛てられているのも知った。江戸時代ののれんに使われる模様だと認識していたのが大間違いだった。大いに勉強させられた半日だった。昨日は50人ほどの聴衆を相手に日本が今後とるべき電力供給構造を論じて神経を使ったのが癒されたようだ。