効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

明るさに慣れてしまっている

先週東京を日帰りした。地下鉄に乗ったらエレベーターは当然としても、エスカレーターも動いていなかった。電力不足に対応するためだというのは分かるが、足弱の人には気の毒なことだ。しかし、足の弱さ以外に問題がない人は、階段を昇ることで筋肉が付くよい運動になるかも知れない。とはいえ、これで困る人があることは確かだ。次に気がついたのは照明がほぼ3分の一に間引きされていたことだ。しばらく前の規準から言えば薄暗い地下道を歩いていて思ったのは、この低い明るさで困る人は殆どいないだろうということだった。この程度の明るさがあれば安全問題はないし、かえって落ち着いた感じがしないでもない。ずっと昔はもっと薄暗かった。いつ頃からいまのような明るさになったのだろうか。光のアクセントを工夫すれば、間引きした照明が消費するのと同じ電力で、魅力のある地下道の雰囲気を生み出すこともできるのではないか。明るければ明るいほどよいという感覚になっている社会を考え直す良い機会だと思う。奈良の自宅へ夜遅く帰る途中、京都から乗った近鉄電車の駅の照明が明るすぎると感じた。電力事情から言えば、関東はけちけち、関西はどんどん、であるわけだが、その中間にある適正な電力消費とは何かをもう一度問い直す必要があるだろう。電力を消費する目的をまず問い直さなくてはならないだろう。LEDなどを使うようになれば、電力消費は下がるのだが、明るさのレベルを下げても良いとすれば、さらに引き下げることができるのだから、まず目的の妥当性から検証しなくてはならない。