今日は早朝6時前に起きて京都を経て掛川まででかけた。道路新産業開発機構が行っているプロジェクトの一つ、「道路を利用して地域活性化を促進する」施策を考える部会のアドバイザーを依頼されていることから、その部会が遠州豊田スマートインターを現地調査するのに参加したのだ。スマート・インターチェンジ(IC)という名称を最初に聞いたときには何のことか全く分からなかった。これは、高速道路にあるインターチェンジは、日本の場合相互の距離が長くて、その間にある人たちや産業にとって使いやすいものではないということと、国が推進しているETCの普及を促進するという施策の融合みたいなことによって生み出された、ETC専用のインターチェンジを旧来の大型インターの間に設けたもの。基本的には今までのような人手による料金徴収を行わないので、それをスマートと呼んでいるようだ。
新しくインターチェンジを造るには大きな投資が必要だから、その投資に見合った社会的なメリットがなくては具体化しにくいし、道路公団が民営化して株式会社になっているから事業としてのメリットも出さなくてはならない。今回見学させて貰ったインターは、前からある浜松、磐田のインターチェンジの間にあって、もともとはサービスエリアだったのをETC装着車だけしか利用できないスマートインターに変更したものだ。平成17年から運用している。町村合併前の豊田市長が、車が出入りできないパーキングエリアを車が出入りできるICにすることによって、産業誘致をして地域経済に力をつけようと考えたことに端を発しているようだ。いまでは当初想定に入っていなかったララポート磐田というショッピングセンターが来たことによって、利用する車の数が急増している。
ETC専用にしても、ETカードを入れ忘れて入ってきたり、システムのトラブルで出入りできなくなったりするのは避けがたい。一方、そのために専任の人を配置もしたくない。その目標を達成するための通信制御システムがどのようになっているかを見に行ったのだ。インター自体に人はいないが、その全域を監視するシステム、何にせよトラブルに遭った車のドライバーと対話するシステム、誘導システムなどが、磐田インター(ここはETC専用ではない)に設置されていて、時にはここから人が駆けつけることもできるようになっている。駆けつけるのに15分はかかるそうだから、可能な限り指令室からの対応で済ますことができるように工夫が凝らされている。
何でもそうだが、裏方さんは大変だ。