効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

我が家の燃料電池実証機

これまで1,405日ほとんど毎日このブログを書いてきた。そのきっかけは、3年前に固体高分子電解質型(PEFC)家庭用燃料電池の実証試験を行う場所として選ばれたことだった。ほぼ1年ほど稼動の後撤去されたが、この固体高分子型の燃料電池はもうエネファームという名称の商品として販売されている。我が家の作動状況も商品化に向けたデータとして使われたのだと思う。
いま我が家で今年の2月から稼動しているのは、固体酸化物電解質型の家庭用燃料電池SOFC)で700ワットの交流出力を持つ。我が家で消費する電力は平均すると500ワットくらいで、電子レンジや空調機を使うとき以外はほとんど燃料電池の電気で足りているようだ。だから電気代は非常に小さい。その分ガス代は結構かかっているはずだが、排熱を利用して給湯などに使うので、ちょっと高めと言うくらいだろうか。家庭用SOFCの実証試験は2007年度から開始されている。我が家の実証試験は2009年度の予算で行われている。年度の終わりぎりぎりに設置されたことになる。この実証試験を行っているNEDOが2010年6月末時点のものとして発表した資料によると、2007年度に設置された29台の内、現在でも稼動しているのは一基のみ。そのユニットの稼動時間は2万3千時間ほどになっている。2008年度には36基が設置され、内17基が稼働中。2009年度には67基が設置され、65基が稼動を続けている。我が家のユニットもこの65基の中に入っているのだ。2010年度には101基が設置されることになっているが、この6月末時点ではまだ4基だけが稼動していて、殆ど未設置。年度末近くに稼動を始めるだろう。
我が家のユニットは、設置当初制御プログラムの入れ替えなどで2〜3回意図的に停止された以外、これまで突然の停止は起きていない。ノートラブルで越年できるのは嬉しいことだ。できるだけ長く稼動を続けてほしいと願っている。昨日、その気持ちを込めてカバーについている埃をはらってやった。排気ファンの音が少しするだけで振動もない。これが商品として登場するためには、10年間は中核部である電池部分が作動を継続できるというデータが必要だろう。その後に来るのが価格だ。PEFCも政府の補助があって何とか売れている状況だが、SOFCがこれからの本命だろうと思うだけに、良いデータを蓄積してほしいものだ。
今日は厳寒。寒さも乗り越えて。