効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

瞬低に弱かった東芝の工場

四日市市にある東芝半導体工場が中部電力の供給する電気の電圧が瞬間的に低下したために停止してしまい、しばらくは製造が開始できない状況になっているらしい。ここはHAND型フラッシュメモリーを製造しているが、1〜2月の製品出荷量が最大で2割は低下すると発表している。他には、コスモ石油四日市精油所も停まった。
その原因はというと、中部電力四日市火力発電所四日市市)にある変電設備で不具合が発生し、8日午前5時半ごろに愛知県、三重県岐阜県などで、供給電力の電圧が0.07秒低下したためだとされる。中部電力によると、管内で計146件の工場などで操業停止などの影響が出ている。しかし、僅か0.07秒電圧が低下しただけで半導体工場が影響を受けるのは、工場の電圧変動対応が不十分だったためだといわれても仕方がないのではないかと思う。半導体工場は電圧変動には弱いというのが常識で、必ず無停電電源(UPS)を準備して、一定の時間なら停電しても最低限必要な操業は続けられるし、いわんや極めて微妙な操作をしている半導体製造工程は、UPSでフルに保護されているはずだ。それがなぜ0.07秒で停まるのだろうか。以前にも関西で、メーカーの名前は忘れたが、雷による電圧変動で半導体工場が停まって莫大な損失を出したことがあった。それ以来、高価であってもUPSを設置する必要性が一種の保険として認められるようになっていた。その教訓を東芝四日市工場は学ばなかったのだろうか。
不安定な出力の風力発電太陽光発電が、このような瞬低の原因になるとよく言われる。しかし、こんな短時間の瞬低まで引き起こすことにはならないはず。今回の事故が自然エネルギーのマイナス面として引用されないことを願っている。0.07秒の瞬低の原因は何だったのだろうか。
四日市は停電ではなかったが、大阪では変電所の事故でかなりの領域で停電が起きている。大阪府議会や証券取引所などにも影響があったようだが、これは変電所の漏電事故のようだ。このような事故をゼロにしろと電力会社にいうのは酷。確率的に起きることだからだ。だ電気が必需である度合いが大きくなっているのだから、それが起きることを受け入れて備えをすることがこれからますます必要になってくるだろう。