日本郵便が郵便物の集配に電動バイクを使うことを決めたそうだ。集配用に電気自動車を使うようにするというのは知っていたが、まだ実配置はされていないはず。しかし、電動バイクであれば、かなり早期に配備しようと思えばできるだろう。商品としてどの程度普及しているのかが分からないが、これがうまく使えることが分かれば、新聞配達や飲料配達などにも普及するのではないか。エンジン音はしないだろうし、排気ガスは出ない。
集配バイクは約9万台あるそうだが、まず数百台を調達して順次切り替える。調達コストを下げるために海外の郵便会社と共同で発注することも検討するということだが、海外で製造されたものを購入するのだろうか。今の円高を考えると日本製を海外にもっていくとは考えにくいからだ。ともあれ、具体的なアクションとして目に見えるものとなるのは貴重だろう。
日本郵政グループは、2012年度までの5年間で、温暖化ガス排出量を9%減らす目標を打ち出している。すでに自動車は電気自動車やハイブリッド車への移行を積極的に進めているようで、報道によると11年度に約1千台を配備するらしい。バイクの利用は広範囲だから、温暖化ガス排出量引き下げ目標を持つ企業なら、大きな投資なしに消費者に訴求する効果が大きいはず。それがどれほどの引き下げ量になるかどうかは分からないが、動く広告媒体としての役割は大きいだろう。
新聞社も関係する販売店に資金支援をして電動バイクを購入させて、それを読者に訴えることも考えられる。朝早くバイクのエンジン音に悩まされなくなるだけでも効果は大きいと思う。この動きが広がることを期待している。