効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

丸紅とグーグル

丸紅は米グーグルなどと共同で、大西洋沖の洋上風力発電所と米国東部を結ぶ大規模な海底送電網を建設する。米独立系発電事業者(IPP)が建設する洋上風力発電の電力をニュージャージーなど東部4州に送る。総事業費は最大で5千億円規模とみられる。自然エネルギー事業に積極的なグーグルと、IPPとして商社首位の実績を持つ丸紅が組み、風力発電などの導入が進む米国で電力インフラ事業に乗り出す。
これは、昨日の日経夕刊一面トップの記事だ。グーグルが風力発電に投資しているのはこれまでにも聞いていた。世界に多数設置しているサーバーの膨大な電力消費を再生可能エネルギー由来のものにしようとするのだと理解していた。だが、どうも自然エネルギーによる発電事業を自ら行う方向に行くのだろうという感じがする。今回のプロジェクトは総規模で600万キロワット。陸地までつなぐ送電線は総延長が2000キロメートルという。第1期工事でも400キロメートルというから、多分直流送電になるだろう。交流を使うと送電損失が大きくなるはずだからだ。
エネルギー商社である丸紅が登場しているのも興味をひく。昔、商社不要論が言われたことがある。商社というのは日本独特のものだと理解しているが、全ての事業がグローバル化する時代に入って、再び商社の時代に入ったのではないかと感じている。いままで、商社は日本の企業のために活動していたが、いまや世界の企業の多面的な展開のとりまとめ役として、また、強力なファイナンス能力の提供者として成長するのではないだろうか。