効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

EV1000台 郵便事業会社が

以前から郵便事業会社が電気自動車(EV)を利用するということは聞いていた。だが、1000台をベンチャー企業からとは思いもしていなかった。岐阜県各務原市にあるゼロスポーツから2011年度に1000台という大型契約。三菱のiMiEVだとばかり思っていたのだが、ゼロスポーツのEVは富士重工業の軽乗用車をベースに開発したとある。リチウムイオン電池、モーターなど主要部品を国内メーカーから調達して愛知県内の工場で組み立てるが、自動車大手のEVより2〜3割価格が安い様子。
自動車は部品を集めて組み立てるものになるとすれば、これまでの自動車メーカーのイメージは全く通用しなくなる。精密なガソリンエンジンを設計し、走りの特性をエンジンの設計によって変えてユーザーの期待に応えてきた。この部分が電気モーターの制御プログラムによって自由に設定できるのだから、同じ電気モーターを使っても違った走りのEVを組み立てるのは難しいことではない。これまでのエンジンと違って部品の数から見ても電気モーターの耐久性は劣っていないはず。電気モーターでも磁石の特性などで影響する部分はあるが、その選定は調達段階で可能だ。モーターの回転を車軸に伝える部分は純然たる機械メカニズムで、燃焼とか圧力とかは関係しない。同じ構成部品でありながら、貨物車からスポーツカーまでの幅広い作動をさせることもできないではない。
モーターを車輪に組み込んだインホイールモーターが大量に生産されるようになれば、これまでの自動車という外観自体も変わる可能性すらある。そして特性を変化させるプログラムを収納したメモリーを取り替えることができるビジネスも生まれるだろう。もちろん安全性が確保される範囲での話しだが、ドライバーがあてがいぶちの車しかもてず、装飾だけで個性を出す世界から、走りと個性も個性的なものになり、それを誇示できるようなものにデザインも変わるだろう。面白い世界が生まれそうだ。自動車産業軽工業、ソフト産業に変化する可能性が高い。