効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

メキシコ湾での原油流出など

メキシコ湾ルイジアナ州沖で起きている原油の流出。悪くするとここで漁業が壊滅するかもしれない。最初のニュースを聞いたときから、以前に起きた原油タンカー座礁による原油流出とは本質的に異なると思っていた。タンカーの場合には全部流出すればそれで止まるからだ。今度の場合、当初流出量が分からなかったものの、地下からの流出だから止めることができるまで際限なく漏れてくる。その量が少なくても、止めるまで時間がかかればその流出量は大きくなる。ニュースによれば、汲み上げパイプの2カ所から漏れ出ているとのこと。原油汲み上げプラットフォームの爆発が原因だが、このプラットフォームはこの油田の権益を持つBPの所有ではなく別のオペレート会社のものだというから、ややこしいことになる。
ここの掘削を許可したのはオバマ政権だ。オイル産業を支持する共和党に理解を示したはずだったものが、米国国民全体を相手に対策を具体的に示さなくてはならず、中間選挙近くになって難しい立場に追い込まれる可能性がある。新しい海底油田掘削許可を出すのは難問となるだろう。しかし、自国エネルギーを確保することも必要だから、ここしばらくは天然ガス依存に傾くだろう。最近米国の天然ガスの埋蔵量は非常に大きいという説も出ているようだ。また、再生可能エネルギー依存も高まるだろう。ますますスマートグリッドの早期実現が望まれるだろう。
今日は日本で高速増殖炉もんじゅ、の運転が再開された。1995年にナトリウム漏れを起こして停まって依頼14年5ヶ月ぶり。8日には臨界に達するという。7月下旬までは出力を1.3%以下に抑える稼働試験をする予定。11年5月に、出力をナトリウム漏れを起こしたときと同じ40%に引き上げる計画。13年4月を目途に本格運転に入るということだが、おそらく六ヶ所村の核燃料再処理施設と同じように、いろいろなトラブルが起きて計画は大きく遅れるのではないだろうか。10年以上経った設備が、全部を更新したわけではないから老朽化は意外なところで起きている可能性が高いと思う。使った核燃料以上の核燃料を生み出すという原子炉だが、エネルギー自給率を増やすためという理屈は分かるが、無理をするよりも廃炉にした方が良かったということになるような気がする。