効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

スマートグリッド導入に向けた規制緩和

スマートグリッド(次世代送電網)を日本に導入するために規制緩和が必要だと今日の日経新聞が社説に書いている。その趣旨は、小型の分散電源の余剰分を電気事業者以外の第三者に売ることができるようにしないと、日本に真の意味のスマートグリッドは導入できないということだ。自宅で実証試験をしている固体酸化物型燃料電池SOFC)の定格出力は700ワット。しかし、大体4〜500ワットで稼働していて余力がある。これを昼のピーク時にどこかの個人や企業がある値段で購入する意思表示をすれば自由に売ることができれば楽しいことだ。しかし、日本では、配電線に逆流させることが許されていない。別に法律があるわけではないが、日本の電力会社の意向でそうなっている。許されているのは太陽光発電だけ。海外、特に欧州では、再生可能エネルギーでなくても、コージェネレーションのように効率の高い分散電源は普通よりも高い値段で電力事業が購入を義務づけられているところが多い。これを普通の企業が買えるようなビジネスモデルもある。一つ一つは小さい規模だが、それをとりまとめて(アグリゲート)大きくして販売するという手法だ。これが日本で許されるようになれば、当然電力事業の地域独占に大きな穴があく。しかし、それによって効率の高い分散電源が増えれば、それだけ発電所で使う化石燃料を減らすことができるのは確かだ。日経新聞の見識を高く評価したい。これを推進する組織が生まれないものだろうか。おそらく日本の電力会社は反論するだろう。系統が不安定になるというだろう。しかし、不安定にならないようにすることは難しくない。燃料電池の稼働は、自然エネルギーと違って制御できるからだ。この稼働と自然エネルギーを組み合わせると、系統の安定化に貢献するはずだ。これこそスマートグリッドの真価発揮なのだ。
ところで、この日記を書き始めてからのアクセス数が明日は30万を超えるだろう。読んでくださる皆さんに感謝。