効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

五條市 バイオマスタウン構想策定

五條市バイオマスタウン構想策定委員会が、バイオマスの活用方法などをまとめた構想書を決定し、吉野晴夫市長に答申したと今朝の新聞に報道されている。これまで奈良県バイオマスタウン構想プロジェクトが全くなかったのを、ここで何回か嘆いていたのだが、やっと動き出したのかという感じがする。奈良県内では現在他に葛城市、斑鳩町が取り組んでいるというから嬉しいことだ。五條市の構想では、活用できるバイオマスを(1)家畜排泄物、過程・食品工場の生ゴミ、浄化槽汚泥など、(2)廃食用油、(3)間伐材、竹などの木質、(4)稲わら、果樹剪定枝など農産物ゴミ、に分類しているそうだ。生ゴミなどは堆肥化、廃食油はディーゼル用燃料化、木質などは発電・暖房用、バイオエタノールに燃料化、で活用するとしているらしい。行程は3年以内の短期、3〜7年の中期、7〜10年の長期に分け、短期では堆肥化施設や木質破砕機、ディーゼル用の製油化施設を導入。長期には発電やバイオエタノール化に取り組むとしていると報じている。
どうも理想論的な構想であるような気がする。これまであちこちで出された構想の中で実施に移されたケースが少ないのが現実である中で、これを事業として本当に成立させることができるかが問題だろう。このような構想を作るのは国の補助でできるのだが、これを実施するにはその事業体を立ち上げなくてはならず、その引き受け手が出てこないのがほとんどだと聞く。今回の五條市の構想にどれほど実現性があるかだが、堆肥化施設が一番に上がっているのを見ると、施設ができても堆肥の利用ができないという最悪のことにならないかと心配する。堆肥が売れなければ事業として成立しないから、その引き取り手もきっちり決めたものなのかどうか、機会があれば確認してみたい。地域特性を具体的に反映していてほしいものだ。