効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

低価格の人体通信

東京大学生産技術研究所の滝口特任準教授らが、身体の周りを通る微弱な電気で情報をやりとりする人体通信の新しい技術を開発したという記事を見た。このような電気が身体を覆っているなど聞いたこともなかった。身体の中を微弱な電流が流れているのはよく聞いていて、脳波もその一種だろう。ところが、この新技術は「準静電界」というらしい。人体や動物の周囲を包むように存在する弱い電界だそうだ。準静電界の発生した音楽プレーヤーに手をかざすと身体を通じてヘッドフォーンから音楽が聞こえると記事が説明している。身体の周りの準静電界の変動をピックアップするセンサーを開発したのだろう。音楽の変化がプレーヤーで準静電界の変動に変わり、その変動が身体の周りの準静電界を同じように変動させるのかしら。
タカラトミーが2010年度にもこの新技術を使った玩具などを販売するというから、基本技術の開発というよりも、技術が商品化されたということだ。音楽や映像の送受信機器や建物などの防犯システムにも応用を見込んでいるとのこと。従来の人体通信に比べて特殊な部品が不要で消費電力が少ないため、低価格で作れるそうだ。準静電界そのものがよく理解できていないのだが、身体の中の臓器の動きに従って準静電界が変動するとすれば、この技術は医療用などに大化けして使われる可能性があると思う。準静電界の発生器と、それを感知するセンサーの組み合わせを自分でも勉強してみよう。エネルギー消費をドラマチックに引き下げる可能性もある。