効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ダボス会議

いまスイスのダボスで世界から有力政治家、経済人、学者が一堂に会して今年の世界を議論している。ジュネーブに本部を置く非営利団体世界経済フォーラム」が毎年1月末から2月にかけて開催するもので、世界が直面する課題について自由な議論を交わす場になっている。昔ロンドンに駐在していた頃から、勤め先のトップに従って何回か出席したころを思い出す。今日日曜日は、恒例が変わってなければスポーツデーとして中間の息抜き日になっている。ダボスはスキーリゾートして知られているところで、会議出席者の泊まるところもほとんどがスキー宿だ。スキー一式を持ってくる人も多い。周辺の町からは途絶したところにあるから、どこへも逃げようがなく、会議に専念せざるを得ない。会場へ入るには厳重なチェックを受けるが、中へ入ってしまうと、新聞でしか知らなかった人とすれ違って時には話もできるくらいに自由な雰囲気となる。会議は講演の後には必ず聴衆との質疑応答があり、その内容次第でスピーカーの評価が定まることになる。言葉は英語で、出席者の多い日本には同時通訳のサービスもあるが、質疑応答や小会議室での話は通訳がつかないから日本人の自発的発言を聞くことはほとんどなかった。最近は英語のできる人も増えたから状況は変わっているかもしれないが、沈黙は金とする日本人は相変わらずサイレントだろう。
今年は金融規制が議論されたようだ。自分が出ていた頃から中国の勢いを感じていたが、今年はさらに中国の存在が際だっているのではないだろうか。日本はちょうど国会の開催時期にあたるため有力政治家が出ることはほとんどなく、次官級の官僚が出たとしても建前論しか出なかったのに対し、他のアジア諸国はトップクラスが出てしかも自分の意見を表明するので説得力があった。今年もおそらく同じような状況に違いない。地球温暖化についても議論されているはずだが、日本のリーダシップが発揮されるのを期待する方が無理だろう。