効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ゴミ発電余剰分を学校に

東京23区のごみ中間処理を手がける東京二十三区清掃一部事務組合と東京ガスが出資する東京エコサービスがこの4月から、電力小売り販売を開始する。東京23区内の公立小中学校100校程度を対象に、合計1万キロワット規模で事業を開始する方向で各区と契約交渉を進めている。電源には東京23区の可燃ごみ焼却施設から得られる発電余剰電力を活用。清掃組合から余剰電力の一部を調達し、小売り販売に充てる。収支状況や燃料価格動向を勘案しながら、3年後をめどに300校程度まで供給を拡大する考えだ。
これは電気新聞のネット記事で報じられたものだが、どこの自治体とも頭が痛いゴミ処理に発電を取り込むことができれば、今後同様の電力小売りが拡大するのではないかと思う。奈良市でも現在のゴミ処理場をどこかに移転しなければならないことになっているが、移転先が一向に決まらない。どことも迷惑施設の受け入れを拒絶している。今の処理場がどうして移転しなければならなくなったのか分からないのだが、現在焼却だけで発電は行っていないはず。焼却の熱を使った市立の温水プールがその近くに設置されているが、そこで使われる熱はわずかなものだろう。これを発電に使って、学校に関西電力の電気より安く売ることができるとすれば、今までの移転前提の計画が変わることはないだろうか。
東京エコサービスは、清掃組合59・8%、東ガス40・2%の共同出資により06年10月に設立された。当初から清掃工場からの発電余剰電力を活用した電力小売り事業について検討を進めてきた。昨年12月15日には経済産業省資源エネルギー庁へ特定規模電気事業者(PPS)として登録を届け出。当初予定通り10年度から電力小売りを開始、初年度での単年度黒字達成を目指している。東京都23区内には現在、約1200の公立校があり、このうち1割弱にあたる100校程度が対象となる。ゴミ発電だけではピーク需要に対応できないときには東京ガスから補って貰うようだ。東京ガスも発電事業者だからこれが可能となる。関西でも大阪ガスが発電事業を拡大しているから、同じようなプロジェクトが生まれないかなと思っている。ゴミで発電しているところはすでに幾つかあるはずだから。