効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽のエネルギーをとことん使う

台風が近くにあるせいか終日うっとうしい曇り空。このような日には太陽光発電設備も太陽熱給湯器もほとんど役に立たない。どうしても自然条件に左右されるのは仕方ないことだが、このような設備を使っている人にとっては腹立たしいことだろう。だから電気の足らない分を補うために従来の電気供給ラインに接続し、熱の足りない部分はガスや灯油の給湯設備を使うことになる。
太陽光発電については、この11月から既に取り付けられているものも含めて、発電された電気が自宅で消費しきれなければ、余剰分を電力会社が普通の電気料金よりも高く買い取るようになる。普通の家庭用の電気料金はキロワット時あたり22円前後であるのに対して、48円とかなり高くなる。ドイツなどでは、発電量全部を高く買い取る制度をこれまで進めてきたお陰で、太陽光発電の設置量が大きく伸びて、現在世界のトップを走っている。しかし、ドイツの新政権は、買い取り価格を大きく下げようとしている。日本は全量買取ではないが、余剰電力の買取が評価された結果だろう、今年の設置量が急増している。太陽光発電協会(JPEA)によると,2009年度第1四半期(2009年4月〜6月)の国内向けを用途別に見ると,2009年度第1四半期に住宅用が対前期比39.1%増,対前年度同期比では77.3%増の76.972MWだった。これは国内向け全体の92.4%を占めた。国内向けは4四半期連続で増加しており,その原動力は住宅用だ。設置量でまた世界一の座を取り戻すかどうかは分からないが、世界的に不況の中にあって設置量の伸びは低下傾向にあるだけに取り戻しの可能性もある。
太陽熱給湯器については東京都が補助金グリーン熱証書が発行できるものは33,000円/平方メートル)を出すが、これは熱の環境価値を東京都に10年間無償譲渡する対価であって、設備に対する補助金ではないところが新しい。同じような制度が地方自治体に普及すると予想される。この9月に第一号の認定が行われたそうだ。
このような動向をにらんでか、新日石太陽光発電と太陽熱利用を同時に行えるシステムを実証中で2011年から商品化して販売するという。住宅メーカーとタイアップすることになるが、この動きを見ていると、石油だけでは将来がないと考えているようにも見える。