効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■もみ殻ガス発電

 ヤンマーエネルギーシステム社が、稲作農業で発生するもみ殻をガス化して燃料にする「もみ殻ガス化発電システム」を開発した。もみ殻に特化した小型ガス化発電システムの開発は国内はつらしい。国内で発生するもみ殻は年間約200万トンだが、昔は普通に行われていた野焼きは現在禁止されている。そのため農家は、もみ殻を産業廃棄物として処理するか、肥料用として引き取って貰っている。ヤンマーは彦根市にある農業法人「フクハラファーム」に実証機を設置し、本格稼働を始めているとのことだ。ここでは年間約200トンのもみ殻を処理しているが、実証試験を1年間実施する計画となっている。

 この発電システムは、もみ殻を蒸し焼きにして可燃性ガスを発生させ、それを精製した後バイオマスコージェネで発電する。出力は15kWで小ぶりだが、熱の利用も考えるとこの位の規模がもみ殻処理には向いているのかも知れない。もみ殻を蒸し焼きにすると有害物質のシリカが発生するが、この発生を防止する特許技術を使っている。蒸し焼き後に残る炭は無害で肥料として使えるようだ。土壌改良効果もあるらしい。

 このような方式で出来る炭は、もう少し規模を大きくすれば、再エネ電力で水電解した水素と化合させてメタンにすることもできるだろう。そのメタンは都市ガス事業者に販売できるはずだから、新しい事業になる可能性があるが、これもまだ実証試験段階にある。とはいえ、温暖化対応としても有効な方式だから、さらに技術開発が進められるのを期待したい。

 

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