効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

奈良ならではの日

今日午後、連れ合いに引っ張られて興福寺の仮金堂にでかけた。そこにいままで東京や九州に出かけていた阿修羅立像が戻ってきて一般公開されているからだ。今日23日が最終と聞いていたのだが、実は11月23日の間違いだった。しかし、気候も良く、この勘違いが幸いしたと言える。
阿修羅は興福寺の宝物館でこれまで展示されていた。ガラス越しにしか拝むことができなかったのだ。しかし、今回の仮金堂では、本尊の釈迦如来様の前に置かれている。興福寺の仮金堂にも初めて中に入ったし、これまでここには安置されていなかった十大弟子八部衆像(阿修羅はその一人)がずらりと並ぶのを見ることができたのは感動だった。閉館間近だったからそれほどの混雑ではなかったが、長いロープで誘導路が準備されていたから明日などは入るまでに長くかかるだろう。
阿修羅もじっくり拝ませて貰ったが、その時の位置がちょうど釈迦如来の視線の上に立つことになっていた。何かが身体の真ん中を通っていく感じを受けた。これも得難い体験をしたと思う。
さらに、全ての像を正面からでなく真横、斜め後ろからも見ることができる。立像の背筋が見事な曲線を描いているのにも驚嘆した。この驚嘆は、同時に開扉されていた北円堂に安置されている運慶が作ったといわれる世親菩薩立像、無着菩薩立像でも感じた。大勢の人と一緒に北円堂(国宝)の内廊下をゆっくり歩きながらだったが、数年前に接した時とは違う何か精神的充足感を抱かされた。そして興福寺を後にしたとき、奈良の素晴らしさを改めて実感したのだった。