効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

新しい新幹線

久しぶりに上京した。京都へ着くと、山口県近辺の大雨のせいだろうが軒並みに10分ほど遅れている。しかし、よく10分で済んだものだ。日本以外の国であれば、大雨の所為にできるから遅れの回復努力はなされないだろう。いま諸外国に新幹線技術を売り込んでいて、遅れのないシステムの良さを強調しているように聞くが、国民性が定時運行を維持しているのだから、外国で定時運行が自動的にできることにはならないと思う。
今日上京したのは、スマートグリッドについて講演してほしいという要請に応えてのことだった。日本にスマートグリッドが定着するかどうかも一つの重要な内容だったが、日本の電力の供給システムは極めて精密に運営されていて、利用者から見ても大きな不満はないはずだ。あるとすれば、風力や太陽のエネルギーの取り込みが十分にできていないことだろう。これは地球温暖化対応とエネルギー自給率向上という必要があるからだが、一般の消費者から見れば、あまり関係のないことかもしれない。だから、自然条件で変動する電源を入れると停電しますよと言われると、それについて判断する情報をもっていないから、どうしても電力会社のいいなりになるだろう。
新幹線の中で東京と名古屋を結ぶ超高速新幹線のことを考えた。いまの新幹線が許容限度の列車を走らせていることはよく分かる。だから新しい施策が必要だということも分かるのだが、それが地下を走る超電導を利用した新幹線でなくてはならないのだろうか。いまの新幹線が計画されたときも同じようなことがいわれたような気がする。早ければ良いという時代ではないと昨日書いたところだが、地下のトンネルを走るシステムには何か別の課題を生み出さないだろうか。地下というのは我々には一番分かっていない部分だから、まず工事の段階で予想しなかったことに遭遇しないだろうか。予想しない影響を地表に与えないだろうか。単なるコスト計算以外に何を検討したかもう少し知りたいものだ。