効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

再びIRENA(国際自然エネルギー機関)について

6月29日に書いたIRENAの本部事務局がアブダビになる可能性があるという危機感のあるメッセージを書いてきた飯田氏から、昨日「みなさま、飯田です。先ほど、本部が決まりました。アブダビUAE)が本部、ただし、ボン(ドイツ)とウィーン(オーストリア)が支部(サテライト)という妥協策で調整されたようです。これをどう評価するか・・・?  詳細は、今夜にリリースされると思います。これから、事務局長が決まります。」というメールが届いた。
そこで新聞を注意してみていたのだが、この関連の情報は出なかった。今日の電気新聞のメール情報に出たのは、 「政府は先月29日、エジプトで開催された国際再生可能エネルギー機関(IRENA)運営準備委員会第2回会合で、同機関設立のための文書に署名した。同機関は、太陽光、風力、バイオマス、地熱、水力などの再生可能エネの普及を目的に設立が計画されている。再生可能エネ利用の分析、把握、体系化、政策上の助言、途上国の能力開発支援が予定されている。政府は、再生可能エネの開発、普及の国際協力で日本が重要な役割を果たしていくためには署名が必要と判断した。同機関の事務局がアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビに置かれることも決まった。先月29日時点では、米英独仏に加え、オーストラリア、イタリア、インドも含め129カ国が署名している。」というもの。いままで自然エネルギーの普及に汗をかいてきた諸国が結局中東とエジプト/フランスの戦略に負けたのだ。ボンとウィーンに支部が置かれる妥協策になったとのことだが、いままでご苦労さんと言われただけのことだろう。
これから支部を他の地域にも設置する動きも出るかもしれない。しかし、まず日本に来ることはないと思う。あるとすれば中国、インド、米国だろう。これからの自然エネルギー利用の主流は風力発電になることは確実だからだ。日本は風力の導入に電力業界が拒絶状態だから、その臭いがするものに政府が手を挙げるのを許すはずもない。