効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大和郡山市が上げた大きな成果

昨年12月2日に書いたブログに大和郡山市が対応されたいきさつを12月10日に書いた。奈良新聞からこの件で取材があったときには最初何を題材にしているか分からなかったほど前のことだ。
同市は市役所庁舎蛍光灯器具を高効率のものに取り替えたのだが、予想した以上の効果を上げたのだ。奈良新聞の記事(6月25日)を拝借すると、今年3月までに88〜240ワットの蛍光灯器具314基を65ワットの高効率HF蛍光灯器具466基に交換。器具に取り付ける特殊な反射板も導入して、照度を落とさない工夫をした。事業費は約582万円。財源の一部は国からの交付金を充当している。
実績が2ヶ月分出ている。電気代は昨年に比べて4月分が191万円から135万円に、5月分が177万円から125万円に減っている。二酸化炭素排出量も2ヶ月分合計で27トン削減。4,5月は冷暖房の影響がないために、蛍光灯の取替以外の要因は考えられないとのこと。
削減の当初目標は年間の電気代削減110万円、二酸化炭素排出量削減20トンだったから、2ヶ月でほぼ年間目標を達成したことになる。市の総務課も予想以上の効果に驚いているそうだが、その一因に紐スイッチを個々の器具に付けて、従来は部屋ごとの点灯消灯だったのを、不要箇所だけの照明を消すことができるようにしたことも上げている。
これから冷房シーズンに入るから、電気代が合算されて分からないようになるかもしれない。その為のアドバイスだが、照明回路は配電盤の中で他の電気回路と分離されているはずだから、そこに電気メーターを設置すれば、4,5月と同じ基準で比較できるだろう。それほど高いものではないし取り付けも簡単だから、これほどの成果を上げた見返りに設置しても市民から文句は出ないだろう。問題は予算計上していないということかもしれないが、修繕費目ならいつ発生してもおかしくないから、見積もりをとってみればどうだろうか。できれば空調関係の電気回路にもメーターを付けて数字として確認できるようにすることだ。これは「見える化」によって意識が大きく変わるとよくいわれることの実践になる。照明用スイッチの紐も一種の見える化だろう。
しかし、これほどの成果が上がるとは驚きだ。投資回収年数も短いし、コストダウンにも直結するのだから他の自治体にも大いに宣伝して貰いたいと願っている。省エネルギーセンターに報告すれば表彰してくれるかもしれない。