効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

回転ドア発電

米国のあるビルで、入り口ドアを従来の電動横開きから、回転ドアに切り替えたそうだ。その時に、回転ドアを人力で押して回すものとし、その回転が急激にならないように制御する目的も兼ねて、回転軸にミニ発電機を付けたという。常時発電されるわけでもなく、またその発電量も大きなものではない。発電された小さな電力は一時キャパシターに貯められてから、蓄電池に移される。その蓄電池が回転ドアの取り付けたLEDを点灯させる機構になっている。
日本でもNEDOの実証試験として、確か東京駅のどこかの改札で、乗客が通過する改札機の床に圧電素子を取り付けて、足が踏みつける度に小さな発電をさせて蓄電し、それでLEDを点灯させている。以前に書いたことのある電車の揺れを吸収する機構に発電機能を取り付けて、揺れすぎにならないように制御する度に微量の発電が行われるのも同じことだ。運動靴の底に圧電素子を入れて、かかとを踏む度にLEDが光るのもそうだ。
こう見ると、身の回りに幾らでもこのようなミニ発電をする余地はある。ただそれで発電できる量はしれたものだ。しかし、そのようなメカニズム、はそれに触れる人にエネルギーの大切さを訴える大きな力がある。回転ドアについても、それが発電する電力よりも、そこを通る人が環境志向を高めてエネルギーの消費を抑制するライフスタイルを考えようとする効果の方が大きいとしている。また、両開きドアを回転ドアにしたことによるエネルギー効率の向上は非常に大きいそうだ。回転ドアは、人の出入りの時にも空気の流れはほとんど阻止されているから、空調されたビルの空気が外に漏れる量が激減するために、空調に使われるエネルギー量が大きく下がるのだ。効エネの種はまだ至る所にある。