効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

住宅向け太陽光発電設備

住宅に太陽光発電設備を設置するのに対する補助金が復活して、キロワットあたり7万円と額は大きくなったが、設備の設置コストも含めた総コストに対する基準が厳しくて普及を阻害する可能性があるようだ。キロワットあたりのシステム設置コストが70万円以下でないと補助金が貰えないことになっているからだ。この基準はコスト抑制効果を出すためのようだが、既築家屋に設置する場合には、補強とかでコストが上がることが多く、補助金を貰えるようにコストを抑えると、設置工事をする事業者は赤字になってしまうことも多いという。
太陽光発電設備を設置する企業は地元の中小企業であることが多い。この基準が厳しく適用されると、地元企業ではなく懐の大きい大手の所に仕事が回ってしまうだろう。折角お金が地域内で回せる事業が、逆に経営リスクが高くなって地元に仕事が回らなくなる。報道によれば、新築の場合だと1キロワットあたり57万円であるのに対し、既築への取り付けには74万円が必要だとされている。
現在の下降経済の中では、新築家屋の数も減るだろう。それに加えて既築への太陽光発電設備設置に補助金が出ないのが多くなると、補助金向けの予算を使い切れないケースも考えられる。逆に補助金を貰うために粗雑な設置工事をして、建物の寿命を短くしたり、発電システムの信頼性を低くする可能性もある。意図したような普及を計るためには、このコスト基準を見直すことが必要だろう。