効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

オフィスでコピー紙を再生

今日は快晴だったが震え上がるような寒さ。朝方はマイナスだったかもしれない。スコットランドから来たメールでは、氷雨が降って地面が氷に覆われてしまい、転倒して病院に運ばれる人が続出したそうだ。奈良ではそのようなことにはならないだろうが、冬と秋が一緒に来ている。ユニセフの行事で、電車の駅から遠いところにある高齢者施設へ出かける妻を車で送ったが、その途中の山裾にある紅葉は見事な秋だった。
ところで、文房具メーカーのシードが、オフィス向けに使用済みコピー用紙から再生紙を製造する装置を開発したと報じられている。紙は樹木の繊維を絡み合わせることによってできているのだが、再生紙にするには同様に繊維の絡みをうまく作り出さないと腰の弱い使い物にならない紙になる。同社は紙の繊維をほぐすのに独自の仕組みを開発して、小型化に成功したという。再生紙の製造には薬剤を必要とせず、使用済み用紙と水があれば良いそうだから、面白い商品となるだろう。
原料は原則モノクロでコピーや印刷した普通紙コピー機用紙(PPC)。高さ120センチ、幅65センチ、奥行き150センチの装置を2台連結する。紙を溶かす「溶解機」と再生紙を作る「紙抄機」で構成されている。用回帰に使用済みPPC用紙と水を投入し、ミキサーにかけて紙を溶かす。どろどろになった紙を2つ並べたセラミック製砥石で擦って真意をほぐして毛羽立たせる。これがこの装置の目玉部分だろう。これによって小型化ができたと報じられている。水を加えて紙抄きに最適な濃度にした後、パイプを通して紙抄機に送り、紙に抄いた後にヒーターで乾燥させ、A4サイズに切り出す。紙と水を投入してからは全自動。1時間当たりの再生紙作製枚数は150枚。A4サイズのPPC用紙500枚に対し、必要な水は50〜60リットル。投入した用紙の95%が再生紙となる。
使用済み用紙についているコピーのトナーなどは再生紙の表面に直径数マイクロメートルから数十マイクロメートルの点として残るが、そのままコピー機やプリンターで使えるそうだ。原料をPPC用紙に絞り込むことで、再生紙も一定の品質を保てるという。再生紙はこの再生装置で10回ほど再使用できるらしい。来春ごろから発売するが、価格は800万円程度。
最終段階で紙にするためには水をほとんどなくなる程度まで乾燥させなくてはならないだろう。それを電気ヒーターでやるとすれば、かなりの電力消費となるだろう。それによって二酸化炭素の排出がふえるのだが、再生紙を何回も使うことの環境負荷低減との比較ができる数字がほしいところだ。この装置の定格消費電力はどのくらいだろうか。ちょっと調べてみよう。