効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

自動車の軽量化

暑い、暑い。毎日暑さの記録を更新しているようだ。昼からテニスに行こうかと思っていたものの、その意欲もなくしてしまいました。健康のためではなくて、不健康の原因を作ることになりかねません。
これが地球温暖化、あるいは気候変動の表れかどうか分かりませんが、何か変だということは言えるでしょう。原因とされる化石燃料の消費をどのような方法であれ、できるだけ早く実施しなければならないのですが、もう手遅れかもという気もします。
化石燃料消費の大きな部分を占める自動車の重さを軽くすることが重要であることは自明のことです。いままで素材を鉄からアルミに変えたりしてきましたが、重要構造部分を炭素繊維で強化した樹脂に変えようとする開発が本格化しているようです。この分野の技術は日本が一番進んでいる筈です。航空機の翼や胴体部分にこのような樹脂が使われていますが、東レなどの素材が使われています。問題はコストで、鉄に比べると同じ重量で数十倍するようです。重さは同じ大きさで4分の一になりますから、製造法を工夫すれば鉄やアルミとコストで対抗できるでしょうし、錆びないし、弾力性が高いために、車体の安全性が高まるなどのメリットを考慮すると、この強化プラスチック製の部分が多い自動車が急速に普及する可能性が高いでしょう。
これがハイブリッド自動車や電気自動車と組み合わされると、走行距離あたりの燃料消費量は急速に下がることは確実です。
最近、東レと日産、ホンダが自動車の樹脂化に向けて共同開発すると発表されました。これをロッキーマウンテン研究所のエイモリー・ロビンスに知らせてやりましたら、どうしてこのグループにトヨタ自動車が入っていないのかと聞いてきました。トヨタ東レの素材を使っているはずですから、グループとは違った独自の技術開発をしているのでしょう。
いろいろな素材価格のアップを反映して、自動車の値段が最近上がり始めたようです。ガソリン価格の上昇も合わせると、自動車を持たないという判断をする人も増えてくるかもしれません。業務用は別として、自家用自動車は小型化、軽量化、そして不所有という方向に向かうでしょう。ガソリン価格がたとえ下がっても、日本は公共交通機関が欧米に比べて発達していますから、環境意識の高まりによる自家用自動車の需要の落ち方も大きいかもしれません。国内市場が小さくなると、日本の自動車産業はどこに市場を見つけるでしょうか。