効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ダボス会議と福田首相

ダボス会議福田首相が演説するのをテレビでほとんど全部聞いた。もう少し強弱をつけて話せば良かったとは思うが、日本の政治家としてはまず合格だと思う。ただ、良い意味でも悪い意味でもインパクトのある演説ではなかったようだ。しかし、今回初めてなされた日本の地球温暖化防止への提案として、温暖化ガスの排出量について国別総量目標を設定するとともに、2020年までにエネルギー効率を30%改善する目標を世界で共有するように呼びかけたのは、日本の国内事情からすれば踏み込んだものだと言えるが、基準年を1990年から変更することも含めて、新たな混乱を招く原因を作ったかも知れない。
ダボス会議を始めたシュワブ博士とブレア元英国首相からの質問は、ある程度配慮をしたものだったが、回答に誠実さは感じるものの、聴衆からは物足りなかったのではないだろうか。演説は予め準備されたものであることは聴衆も知っている。それだけにその場の対応が必要な質疑では、もう少し個性を出す内容がほしかった。あまりにも日本へ帰ってからの反応に気を配りすぎて、ぼやけた回答になっていたのは残念だ。
小沢さんが結局欠席したが、その理由がはっきりしない。ともかく国内の政治問題を国外に持ち出すような発言をする機会を作らなかったのは日本のためにも良かったと思う。
下環境大臣はどのような発言と質疑応答をしたのだろうか。これからの新聞記事で紹介してほしいものだ。
この会議には日本からも数十人は経済人や学者、官僚が参加していることは確実だ。その人たちが今年のダボス会議に出て、今年の世界経済の展望をどのように把握したかも興味がある。間もなく関西財界セミナーが開始されるはずだが、ダボス会議に参加した人の率直なコメントが出るのを期待している。