効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

サークルおてんとさん

今日午後、奈良県文化会館へでかけた。自然エネルギー、特に太陽光発電を市民の手で普及させようと活動している「サークルおてんとさん」主催の「本当に減らせるの? CO2 〜世界と日本の最新情報から〜」と題するフォーラムがあったからだ。自分も以前にこの会合で話をしたこともあったので出かけたのだが、7〜80人くらいの参加者があったのには内心驚いた。これだけ市民レベルの関心が高くなっているのを感じたからだ。
最初にNGO気候ネットワーク事務局長である田浦氏から、地球温暖化の一般論から、最近バリ島で開かれたCOP13の内容の詳細が語られたが、うまくまとめられ、論旨もはっきりしているし語り口も明快で、参考になる情報も多かった。特に、日本企業のエネルギー効率は世界一だとよく言われるが、すでに米国やドイツに追いつかれていると言うことを数字で示してくれたのは勉強になった。家庭や業務用分野でのエネルギー消費の伸びが大きいとばかり言われるが、量的な削減にはエネルギー多消費事業の責任がこれから問われることもよく分かった。非常に優れたプレゼンテーションをする人だという実感。
ついで奈良県の現状が県の環境政策課から説明があったが、どうも県民意識への働きかけが中心で具体的なアクションプランがまだできていないような感じがしたのは残念だった。奈良県には膨大な森林資源があるのに、まだどの市町村からも国の全額補助でできるバイオマスタウン構想の検討も行われていないのを見ても、再生可能エネルギーへの取り組みは遅れているようだ。
ついで、市民レベルの太陽光発電設置の実績説明などがあったが、奈良の太陽光発電の発電量をグリーン証書にして、フォーラム会場の消費電力に充当していたのには感心した。というのは自分が以前に勧めた方式だったからだ。このような小さな動きが積み重なることが結果を生むのだと思う。