効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中国の炭酸ガス排出量世界一

報道によれば、中国の炭酸ガス排出量が米国を抜いて世界一になったとオランダの調査機関が発表したそうだ。こうなることは時間の問題ではあったが、地球温暖化ガスの排出量が世界一になったことは、北京オリンピックの開催が間近になって世界から非難をうけるのを避けたい中国としては、地球温暖化対策への対応策を推進せざるを得ない立場になったということだろう。
中国はその高い経済成長を支えるために発電量を増やしていかなければならないが、自国の資源量として豊富な石炭を燃料に使う発電設備を増加させることになる。原子力発電所の増設も計画しているが、その建設に要する時間が長いために、当面は石炭に依存するはずだ。また、自動車の保有台数も急速に増えているために、ガソリン消費量も急増する。しかも、一人あたりの炭酸ガス排出量は低いため、これは生活の近代化とともに増大することは当然だ。とするとと、総排出量は米国をどんどん引き離してさらに大きくなるだろう。
砂漠化、河川の水量不足、豪雨と干ばつなど地球温暖化の影響も自国にさまざまな形で出ている。もはや先進国の責任だと言い続けることはできないだろう。エネルギー消費が基本的に増大するのは仕方のないことであるとすれば、できるだけその効率を高めるような施策を急いで実施する以外はない。国民の生活水準向上願望を犠牲にすることは長期的にはできないからだ。エネルギー効率の向上と、一人あたりエネルギー消費の上昇との競争になるが、中国はそのバランスをどのようにしてとるだろうか。