効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■植物バイオマス燃料

回収された使用済み植物油をディーゼルエンジン自動車の燃料に混入することは実用化されている。だが、このほど使用済み食用油や製油の搾りかすなど植物系廃棄物を活用した植物バイオマス燃料を開発した京都の企業があるということを知った。それは、京都の経営コンサルティング会社ビックスで、岡山の研究室で開発したものだ。

廃食油はこれまで、触媒を加えて分離され、約60%はバイオディーゼル燃料(BDF)になり建設機械などの燃料として再利用されているが、残る約40%は焼却、廃棄されてきた。同研究開発室は、この廃棄物質から水溶性グリセリンを精製し、それに食用油メーカーが廃棄するトウモロコシや大豆、菜種などの油さいと混合した液体が激しく燃えることが分かったという。さらに、この液体に公園や道ばたの雑草類を直径1ミリ前後のミル状にして加えて作った半固形の物質も同様に激しく燃え、燃料として活用できることが分かったとのこと。

燃焼実験の結果、どちらも石炭燃焼時と同等の1キロ当たり6千~8千キロカロリーの熱量が発生。木質バイオマス発電などに利用される木質ペレット(同約4千キロカロリー)の約1.6倍の熱エネルギーが得られる。また、これらを使用後に出る燃焼灰も肥料として利用できるため、100%リサイクルできるとしている。ビックスは近く岡山県内に用地を確保し、これら廃棄物を比較的安価な処分料で引き取って植物バイオマス燃料の本格生産に取りかかろうとしている。同時に液体、半固体、双方の燃料販売に向けてユーザーを開拓する計画を立てている。

このプロジェクトの順調な進展を期待したいが、かなりの流通経路を新たに作る必要があり、商品化は簡単ではないだろう。同社の従業員数は6人だそうだから、これから商品開発と流通を円滑に進展させるには、外部から何らかの支援が得られなければ難しい感じがする。自前の事業開発ではなく、別の企業と共同開発をする選択肢も検討する必要があるのではないだろうか。

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