効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

透明な太陽光発電用の窓ガラス

Ubiquitous Energy(ユビキタス・エネルギー)社はカリフォルニア州政府から、透明な太陽光発電用窓ガラスの開発に向けて300万ドルの資金支援を貰えることになったそうだ。同社はローレンス・バークレイ国立研究所の建物の効率化グループからの協力を貰って開発作業を進めることになっている。このガラスは、目には光として感じられない赤外線や紫外線で発電する透明な膜が貼り付けられていて、可視光線はそのまま通過させることができるようになっている。赤外線で発電するということは、外部からの熱がガラスを通過しないことになるため、断熱効果が非常に高いガラス窓となる。開発商品名として、Clear View Power (クリアー・ビュー・パワー)が付けられている。太陽の熱の中心となる赤外線を通さないのだから、建物の垂直面に取り付ける窓ガラスに使うと、断熱と発電が組みあわされて非常に効率の高い建物が作りやすくなる。もしカリフォルニアの建物の窓全てにこれを取り付けると、州全体の電力消費量の10%を削減できると想定されている。既築の窓ガラスにコーティングすることで目的を達成でき、着色もしないため、発電された電力をどのように集約するかの技術開発が進めば、太陽光発電の新しい分野となることに間違いはなかろう。ネットゼロエネルギービルを身近なものにできるはずだ。商品化にどの程度の年数がかかるかはこの記事に書かれてはいないが、補助金が出されたということは、実現性が高いことを示していることは確かだ。日本にもこのような技術の開発はなされていないのだろうか。