効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

オーストラリアのスマートメータープロジェクト

スイスに本拠を置くスマートメーター最大手であるLandis+Gyr社は、2011年に東芝が60%の株式を入手してグループ会社にしたが、ウエスティングハウスの原発建設工事に伴う損失から東芝の財務状況が大きく悪化し、昨年にはこのLandis+Gyrを手放すと報道されていた。最終的にどうなったか分からないが、このLandis+Gyrがオーストラリアでスマートメーターを製造する合弁会社を設立したようだ。オーストラリアはいま風力や太陽光による発電の拡充に着手しているが、その出力変動に対応するための電力需給調整を需要応答(デマンドレスポンス)によっても行おうとしている。だが、それに必要なスマートメーターがまだ17万個しか設置されていない。これを800万個にまで拡大しようというプロジェクトがこれから進められることになる。最近日本ではスマートメーター設置について報じられるのを見たことがないが、電力市場自由化に伴ってこの設置は必然だから、かなりの普及をしてはいるのだろうと思って検索してみたら、昨年7月の時点で2千万個が日本全体で設置され、普及率は3割に達したとされている。需給調整には不可欠なだけに、さらなる設置数の増加が望まれる。